不断光院

2009
鹿児島市

永禄5年(1562年)に、15代島津貴久公により創立され450年以上の由緒ある浄土宗の寺院です。寺院は街中の一等地で、近辺には市役所やデパート等もあり交通の便に恵まれた立地の良い場所です。正面には石像の仁王像が立っており、お寺のシンボルとしての役割を担ってます。かつては広大な境内地を有していたが、切売りをしながら寺院の維持継続をされて来ました。昭和20年(1945年)太平洋戦争の戦災で全焼、その後昭和35年(1960年)に鉄筋の本堂を再建しましたが、老朽化が進み今回の再建に至りました。既存の檀信徒会館を残すことが条件のもと、本計画と一体化すれば不適格建築物となり、現法の規定を受けてしまい、大規模な改修工事となるため、エキスパンションジョイントとわずかな隙間を取る事で、会館と一体化させずに、狭い敷地の中で駐車場、本堂、庫裏、納骨堂、会館を全てエレベーターにて縦、横の導線の繫りを設ける事が出来ました。外観は山門にそびえたつ仁王像に見劣りしない入り母屋屋根のデザインとなっております。

撮影 © K STUDIO